(またまた塾の例え話で申し訳ない。ケイくんは塾の先生じゃないが)
今月から、とうとうケイくんは名古屋のほうで週に1日
特別講師のような不思議な立場で仕事をすることになった。
立場的には、授業の中身を習いに行くような・・・かといって
自分も子供に教えるような・・・講師になりたい人たちも
育てるような・・・。すごーく微妙な特別な立場。
 
それも、すべて一番のトップの方からの鶴の一声
「あー、ケイさんは特別だから」。
 
 
ぶっちゃけ。
私とケイくんは同じ運命星の元に生まれ、
この星の元に生まれたひとっていうのは
「すごいね」とか特別視されることが大好きだったりする。
人と違うというのが大好き。
もちろん、トップからこうやって言ってもらえるのも
ケイくんの寝る間も惜しんで勉強した努力の結果なだけで
降って湧いたモンじゃないわけだが。
何もしてないのに特別視なんてされないよね。 
 
 
名古屋にいく朝、ケイくんはいつも以上に早く目覚め、
楽しそうに出かけていく。
「すごく勉強になるよ〜」と言いながら足取り軽く出かけていく。
 
 
昨日、講義が終わってからのわずかな時間の間に
ケイくんはプリントをささっと取り出し、簡単にグラフと公式をかき、
わかりやすく説明をつけた。
それをみていた講師見習の二人が駆け寄ってきて
「ケイさん、なにやってるんですか?それはなんですか?」と
興味心身で聞いてきたそうだ。
 
「え?二人ともこのプリントもってるでしょ?」
と聞くと、二人ともキョトンとして
「はい・・・もっていますけど・・・」
との応え。
「この中身の公式と、やり方についてはトップから教えてもらったでしょ?」
「はい・・・。でも、ケイさんがやってるのは違うんですよね!」
「何にも違わないよ〜。ほら、ここが、こうなるでしょ?習ったでしょ?」
「習いました」
「じゃぁ、コレだって同じだよ。習ったものに応用してやっただけ」
「・・・・?????」
見習い二人は首を傾げるばっかりで、どうしてグラフがあって、どうして公式があるのか
ちんぷんかんぷんな様子。
困り果てたケイくん。
「僕は何も特別なことやってないよ。よーく思い出してみて。
全部ちゃんとカリキュラムの中で説明してもらって、
全部最初のトップからの指示や、やり方をやってるだけだよ。
これも、これも、ちゃんと習ったよね?
習ったことを、紙に書いているだけなんだよ。
子供たちに説明してるだけだよ」
と二人に教えたとか。
二人は最後までケイくんが書いた簡単な説明と、自分たちがもらった
プリントを見比べてキョトンとしていたそうだ。
 
それを離れた所で見ていた担当の講師二人が
一日が終わってからの食事の席で嘆きだした。
「全国にいる見習のひとたちは、ケイさんに続くようなひとはいないなぁ。
みんな、理屈ばーっかり、能書きばーっかり、言い訳ばーっかり。
不安は不安だと思うよ。ちゃんとできるかな?っていうのは
僕達講師だって思うし、ケイさんだって毎日抱いてること。
でもその不安にものすごい理屈と言い訳をくっつけて動かないんだよ。
”こうなったらどうするんですか””ああなったらどうするんですか”って。
じゃぁ、今そうなってるの?と聞くと全然そうじゃない。
動け!って言うと、また同じことの繰り返し。
どんどん動いて、子供たちの声を聞いてそれでまた動いて
やっていくしかないじゃないか。
不安なんですーわからないんですーってピーピーいっていても
誰も助けてくれないのにね。
色んな所にぶつかってもがいてがんばったけれど上手くいかないときになって
初めて僕たちも、トップも手を差し伸べるんだしねえ。
屁理屈ばっかり言ってないで、一人でも子供の勉強の疑問をといてやれよって
なるよ」
そして、3人でため息をついた。
 
 
 
相手は美味しいご飯が食べたいのに
そんな時に、日本の米の成分は〜って
べらべら喋るヤツなんて要らないんだよね。
「御託はいいからご飯!」って言われるだけ。
蹴られてポイよ。
動いて形に残した方が勝ち。
ちゃちゃっとお米をといで、炊飯器にかけるなり
おなべを火にかけたほうが勝ち。
米の成分は、相手がご飯を半分以上食べたくらいに
ゆっくり話せばいいことで。
 
 
どうやら、美味しいご飯を炊こうときた人が
米の成分ばかりに囚われてしまっているようで。
ケイくんもやれやれみたい。

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